インプラントは、見た目や噛み心地が天然歯に近く、しっかりと定着すれば長期的に使用できる可能性がある治療法のひとつです。しかし、「入れたら終わり」ではありません。インプラントも歯周病と似たインプラント周囲炎という病気が起こることがあり、清潔な状態を保つためのメインテナンスが欠かせません。
天然歯と構造が違うため、何か問題が起きても気づきにくく、トラブルが早く進んでしまう場合があります。今回は、インプラントのメインテナンスがなぜ重要なのか、日常でできるケア方法、そして理想的な通院頻度の目安について整理して解説します。
1. インプラントのメインテナンスはなぜ重要?
インプラントはむし歯にはなりませんが、周囲の歯ぐきや骨が炎症を起こす「インプラント周囲炎」というトラブルが起きることがあります。このリスクを防ぐために、定期的なメインテナンスが必要です。
①インプラント周囲炎を予防するため
インプラントの周囲に歯垢がたまると、炎症が進行し、やがて骨が吸収されてインプラントがぐらついてしまう可能性があります。放置すれば脱落につながるおそれもあるため、予防が重要です。
②異常に気づきにくいため定期チェックが必要
インプラントには神経がないため、炎症やトラブルが起きても痛みを感じにくいという特徴があります。そのため、違和感がない場合でも定期的に状態を確認してもらうことが大切です。
③安定した状態を長く保つため
インプラントは、正しくケアを続ければ10年以上の使用も期待できます。ただし、清掃が不十分だったり、歯ぐきが不健康な状態のままだと、数年でトラブルが起きる可能性もあります。
④自分では取りきれない汚れを除去するため
自宅での歯みがきでは届かない部分に汚れがたまりやすいため、歯科医院でのプロフェッショナルクリーニングによって、より高いレベルで清潔な状態を保つことができるでしょう。
メインテナンスを怠ると、せっかく治療したインプラントの寿命を縮めることにもなりかねません。長持ちさせるためには、日々のセルフケアと定期的な歯科医院でのプロフェッショナルケアの両立が重要です。
2. インプラントのメインテナンス方法と日常ケアのポイント
インプラントの健康を維持するには、自宅でのセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアを習慣づけることが重要です。それぞれの役割を理解して、バランスよく取り入れましょう。
①歯科医院でのメインテナンス内容
定期的な診察では、歯ぐきの状態や骨の吸収、インプラントの安定性などをチェックします。また、専用の器具を用いて歯垢や歯石を取り除き、インプラント周囲を清潔に保ちます。
②正しいセルフケアの実践
インプラント周囲も歯垢がつきやすく、日々の歯みがきが非常に大切です。やわらかめの歯ブラシを使い、歯ぐきとの境目を意識して磨きましょう。デンタルフロスや歯間ブラシ、インプラント専用の清掃用具の活用も効果的です。
③インプラント専用ケア用品の利用
歯科医院で処方している清掃用具の中には、インプラント専用に設計された歯ブラシや洗口液があります。自分に合ったケアグッズを歯科医院で処方してもらうことで、より効果的なセルフケアにつながります。
④生活習慣の見直しも大切
喫煙や糖尿病などの全身的な病気は、インプラント周囲炎のリスクを高めるとされています。口腔ケアだけでなく、全身の健康状態にも気を配ることでインプラントを良い状態で保ちやすくなります。
⑤少しの異変でも早めに受診
出血、腫れ、口臭などの異常に気づいたら、自己判断せず早めに歯科医院で診てもらいましょう。早期対応ができれば、トラブルの進行を防ぐことが期待できます。
インプラントを長く健康に保つためには、歯科医院での定期的なメインテナンスと日々の丁寧なセルフケアが欠かせません。小さな変化にも早めに対応することで、大きなトラブルを防ぐことができます。インプラントを健やかに使い続けるためにも、自分に合ったケア習慣を見直してみましょう。
3. インプラントのメインテナンス通院頻度はどれくらい?
自宅でのケアを丁寧に行っていても、インプラントを長く清潔に保つためには、定期的な通院によるメインテナンスが欠かせません。では、どのくらいの頻度で歯科医院に通うのが理想的なのでしょうか。
①基本的な通院頻度は「3ヶ月に1回」
インプラントの状態やお口の清掃状態に応じて異なりますが、一般的には3ヶ月に1回の頻度での通院が推奨されています。特に治療後1年以内は最もトラブルが起こりやすいとされているので注意が必要です。
②インプラント周囲炎のリスクがある方は頻度が短くなることも
喫煙習慣がある方、歯周病の既往がある方、セルフケアが不十分な方などは、より短い間隔での通院が必要とされる場合があります。歯科医師と相談のうえで、リスクに応じた頻度を設定することが大切です。
③メインテナンスでは何をするのか
通院時には、インプラント周囲の歯ぐきの状態や骨の吸収の有無、かみ合わせなどを確認します。専用の器具を使用して歯垢や歯石を取り除くほか、セルフケアがしっかりできているかの確認や指導も行われるでしょう。
④インプラントを長く保つためには
インプラントは、治療して終わりではなく「使いながら守っていく」治療です。定期的にプロの目でチェックしてもらうことで、インプラントの寿命を延ばすことが可能になります。
⑤予定通りの通院が難しい場合は事前に相談を
忙しさや体調などの理由で定期通院が難しい場合は、次回の来院スケジュールを歯科医師と相談し、無理のない形で継続する工夫が必要です。治療を中断しないよう、計画的に通院を続けましょう。
インプラントは、高度な治療であるからこそ、その後の通院習慣も結果を左右する大きな要素となります。通院頻度は一律ではなく、患者さんごとの状態に合わせて調整することが重要です。
4. 新潟市南区の歯医者 大通り歯科のインプラント治療
新潟市南区の歯医者 大通り歯科では、「一度入れたインプラントが生涯機能し続けられるように」というコンセプトのもと、患者さんが安心してインプラント治療を受けられる環境づくりに努めています。
インプラント治療は「入れて終わり」ではありません。
大通り歯科では、患者さんがインプラントを長く快適に使用できるよう、日常のセルフケアのアドバイスや定期的なメインテナンスを行っています。
また、インプラントを維持するだけでなく、口腔内全体の健康を保つお手伝いも大切にしています。
入れ歯でうまく噛めずに諦めていた方も、インプラントで再びおいしく食事を楽しむ喜びを取り戻していただけるようサポートします。
新潟市南区の歯医者 大通り歯科はインプラント治療を通じて、患者さんの笑顔と健康を生涯にわたって守るお手伝いをさせていただきます。
入れ歯やブリッジ、インプラント治療で迷われている方、インプラントの不具合でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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まとめ
インプラント治療を成功させ、その後も長く快適に使い続けるためには、治療後のメインテナンスが非常に重要です。インプラントはむし歯にはなりませんが、歯周病に似た「インプラント周囲炎」のリスクがあるため、日々のセルフケアと歯科医院での定期的なメインテナンスが欠かせません。
インプラント治療は「入れたら終わり」ではなく、「入れてからが始まり」です。日常のケアと定期通院を両立することで、インプラントを清潔に保ち、長期的に使えるようしっかり管理をしていきましょう。
新潟市南区周辺でインプラントのメインテナンスをご希望の方は、大通り歯科までお気軽にご相談ください。
監修:大通り歯科
院長 渡部 平馬
略歴
平成21年3月新潟大学歯学部 卒業
平成22年3月新潟大学医歯学総合病院臨床研修 修了
平成22年4月新潟県上越市きたしろ歯科診療所 勤務
平成26年3月新潟大学医歯学総合研究科博士課程 修了
平成26年3月新潟大学医歯学総合研究科博士課程 修了
平成27年大通り歯科 開院
平成28年T&Eインプラントコース 修了
平成29年Dr.弘岡 歯周病学コース 修了
平成30年YDO 歯内療法学コース 修了
令和2年PHIJ ベーシックコース 修了
令和3年筒井塾 咬合療法コース 修了
令和4年筒井塾 矯正ベーシックコース 修了
令和5年Myobrace system 導入
姿勢マスター講座 修了
令和6年DABSベーシックコース 修了
DABS小児矯正コース 修了
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